「機械にお任せ」でも勝てるワケ

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財務諸表やニュースを読み込んでお宝株を探す――そんな「王道」とは正反対の投資法が「システムトレード(シストレ)」だ。

これは、事前に設定した売買ルールを、ひたすら機械的に守り続ける手法。

多くのルールは「3日で10%値下がりした銘柄があれば買い、買値から5%上昇したら売り」など、値動きだけが基準になっている。

ルールと関係ない部分、例えば企業の業績などは、完全に無視して調べもしないのだ。

そんな適当なことで勝てるのか、と思うのは当然。しかしシストレではルール以外を無視する代わりに、「統計」を駆使した適切なルールの設定に全力を傾ける。

過去10年以上など長期の株価データを基に試算し、「このルールで売買したら、長期間安定して勝ち続けた」という“実績”があるものだけを採用するのだ。

もちろん、どんな優れたルールで売買しても、損することはある。しかし、統計的に見て「100回売買したら70回利益が出て、30回損する」ルールだとしたら、多数の売買を繰り返すことで、徐々に利益が蓄積していくことが想像できるだろう。

シストレの利点の一つに、「感情に基づく失敗」を避けられるというものがある。

ルールを守ることに専念すれば、保有株が大きく上昇したときに「もっと上がるかも」と欲張って売り時を逃したり、損切りを決断できずに損失を膨らませるといったことは起きにくい。

その代わり、1銘柄で大勝ちするような局面もあまりない。日々やることは株価を1日1回見て、ルールを満たした銘柄がないか確認し、翌日分の注文を入れるだけ。

「手堅いが、面白みのない」投資法だともいえるだろう。

・シストレの基礎用語

1.勝率 : 試算期間に行われた売買のうち何%が利益になったか

2.平均利益・平均損失 : 勝った取引では平均何%の利益が出て、負けた取引では平均何%の損失が出たか

3.最大ドローダウン : 過去に運用資産がピーク時からどれくらい減ったことがあるか。これが低いルールほど安全

4.単利・複利 : 利益分は口座から出金してしまう条件での試算が単利、利益分も投資に回せる条件が複利

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