制度変更でフル板が注目

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高機能トレードツールの世界では、「フル板」という機能が急速に進化しつつある。

フル板とは、通常の上下8本ずつを表示する板情報だけでなく、ストップ高水準からストップ安水準まで全ての板情報を見られる機能のこと。

主要各社はこぞって搭載しているが、楽天証券やカブドットコム証券などはディスプレーの上下幅が許す限りウィンドウを拡大できるため、画面を何度も切り替えなくてもフル板を一覧できる。

ディスプレーを90度回転させ、縦向きにして使う人なら、さらに多くのフル板が一覧できる。もちろん、フル板の画面上からワンタッチで素早く発注することも可能だ。

フル板機能の強化がトレンドになりつつあるのには、実は理由がある。今年1月14日から、株価の呼び値の刻みが縮小されたためだ。

現状ではTOPIX100指数の構成銘柄だけだが、3000円超5000円以下の銘柄は5円刻みでしか値が付かないルールだったのが、1円刻みに。5000円超1万円以下の銘柄も、10円刻みから1円刻みと大幅に縮小された。

これにより流動性の向上などが図られたが、一種の“副作用”として、板情報が見にくくなった。何せ、株価が9000円の銘柄の場合、上下8本ずつの気配では、8992~9008円という狭い範囲の板情報しか表示できないのだ。これではフル板が使えない限り、デイトレーダーは視界を奪われたような状態になってしまう。

今年7月22日には同じTOPIX100銘柄について、株価5000円未満の銘柄で50銭刻み、1000円以下の銘柄で10銭刻みとさらに縮小。15年にはTOPIX100以外にも対象銘柄を拡大する方向で検討が進んでいる。フル板機能を強化しなければトレードツールとして生き残れないことが明白になりつつあるのだ。

こうしたトレードツールの機能は、基本的にデイトレーダーのための機能。しかし、それ以外の投資家に役立つ機能でも、探せば個性的な「すごいツール」は見つかる。

例えば楽天証券の銘柄スクリーニング機能「スーパースクリーナー」は、PERや増益率といった各種指標で銘柄を絞り込む際の操作性で優れている。数値の入力欄と検索結果が同じ画面で表示されるため、次々と数値を微調整しながら、検索結果がどう変わるかを見るといった用途に使いやすい。

また地味に便利なのが、上場全銘柄の中で、各指標がどのような分布になっているかを棒グラフで見られること。「PERは22倍くらいが中央値なので、それ以下の銘柄だけ検索しよう」というように、スクリーニング基準を決めやすい。

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